触れたい、できない
「……ちょっと待ってほんとに…校内で迷うのは……」
いい加減、自分が嫌になってくるからやめて…
私は深呼吸をして、1度落ち着く。
_えっと、まず行くとしたらどこだ?
万屋の気持ちになって考えてみると…普通は保健室に行くよね。
体調不良扱いなら単位も落とさないし、好都合なはず。
っよし!保健室、行ってみよう!
…………うん、どこか分かんない!
「もー!私のバカ!」
私は急いで、校内図があったはずの1階にかけ下りる。
…ええっと、あれ?保健室あった!
ラッキーな事に、校内図に向かう通り道に保健室があった。
「万屋!いますか?!」
私は保健室のドアを開ける前から叫ぶ。
もう体より先に口が動いちゃうよ!
_ガチャっ
気を使って、ちょっと丁寧にドアを開ける私。
そんな私を目を丸くして見た保健室の先生は、その顔のままある方向を指さした。
「…よ、万屋くんならそこにいますよ?」