触れたい、できない
_キーンコーンカーンコーン
「ちょっと、万屋……くん!」
チャイムがなると同時に、私は隣の万屋に声をかけた。
「ほんとにいいの?学級委員なんかやって…」
私は心配そうに目を向ける。
すると、万屋は長い前髪からじっと私を見下ろした。
「………ん?」
しばらくして、私が首を傾げると
「余計なお世話です。ていうか、あなたこそそんな小さくて学級委員できるんですか?」
と、万屋は口を開いた。
…………は
はあああぁぁああ?!
何こいつ!感じわっる!!
「しっ身長なんか関係ないでしょ?!」
「いやありますけど。資料の収納とか出来ないでしょう?」
「なっ…!イス使えば出来るわ!!!」
「……ふっ、イスね…」
「なんで笑った今!!!」
口元に手を当て、人差し指でメガネを直した万屋はそのまま私を見下ろす。
「イス使って一緒に頑張りましょうね、紺サン」