ENDLESS BATTLE―覚醒・霊会編―
言い合う二人をほったらかしにして、一番まともそうな男は口を開いた。
「…よろしくな、荒牧」
「うん、よろしく白鳥くん」
にっこりと微笑むミリヤ。
普通の女の子だ。
零次は今朝のミリヤの視線のことは忘れることにした。
爽やかな風が通り過ぎた。
あっという間に時間が過ぎ、放課後になった。
あの後も試しに何度かミリヤと話してみたが、怪しい雰囲気はない。
逆に零次自身の方がミリヤに妙な探りを入れているのだから怪しい。
下手に調べる必要はない。
それが零次の出した答えだった。
本当に裏があったとしても、そのうち尻尾を出すだろうから今無理に知る必要はない。
見た目は普通の女子高生だ。
朝以降は、ミリヤから妙な霊力を感じない。
緊張して、無意識の内に霊力が表に出てきたのだと考えて良さそうだ。
「零次いぃぃ〜!帰ろうぜぇぇ〜!!」
後ろからのタックルを横に簡単によける。
タックル犯・道隆は頭から机に突っ込んだ。
「コノヤロ…」
朝も似たようなことがあった気がした零次だった。