ENDLESS BATTLE―覚醒・霊会編―
「……」
少女は無言で空を見上げていた。
キィィィイン―――!!
頭に響くその音を感じ取り、その原因の在処を探す。
「あっちか…」
少女は紅色の丸い玉を取り出した。
「…ささっと片付けないとな」
「なんだよこの気配…こんな強い霊気、感じたことねぇぞ…」
零次は自転車をただひたすらにこいでいた。
自分でもどこに向かっているのかはわからない。
だが、間違いなく霊気の源へ向かっているのは確かだ。
右足、左足、右足、左足と動かすたびに感じる霊気が強くなる。
意識的なものではない。
反射的に霊気の源を感じ取っていたのだ。
しばらくすると、小さな公園にたどり着いた。
自転車をおり、押しながら中へ入って行く。
キョロキョロと辺りを見渡すが、特にこれといった異変は感じない。
ただひとつ。
歩みが妨害されるほどの、霊気を感じること以外は―――
キィィィイン……!!
再び、頭に音が響く。
「…そこかっ!?」
自転車を乱暴にとめ、ポケットから透明な丸い玉の付いた数珠を取り出す。