ENDLESS BATTLE―覚醒・霊会編―
化け物が零次をはたき落とそうと手を伸ばす。
それを軽くかわすと逆にその手を踏み台にして、頭部の角を切り落とした。
「…なん…だと……!!?」
ミリヤの驚きはこれだけで終わらなかった。
「後は…」
ひらりと着地し、苦しむ化け物を見た。
見つめる先には胸の突起。
そこ目がけて一直線に走りだす。
「バカ!いきなり飛び掛かるなど…」
案の定、化け物は拳を振り上げ、零次目がけて打ち付ける。
砂ぼこりがまう。
ミリヤの視界から、零次の姿が消えた。
「…バカが……」
刃を食い縛り、砂ぼこりを見つめる。
零次は避ける素振りを見せなかった。
あの一撃は確実にヒットしただろう。
砂ぼこりが晴れる。
そこにいたのは…
「…残念でした」
「!!?」
ニヤリと零次がほほえむ。
そして、刀で受けとめた拳を一気に振り払う。
そのまま、化け物の懐に飛び込んだ。
「じゃあな……化け物野郎!!」
刀を素早くふる。
胸の突起が宙に飛ぶ。
化け物が倒れる――