ENDLESS BATTLE―覚醒・霊会編―
封印師
術師
しばらくして、ミリヤは電話を切った。
そして、零次をじーっとただひたすら見だした。
奇妙な行動に思わず苦笑いになる。
しばらくすると、ミリヤは腕を組んで、何かを考え始めた。
こいつは一体何者なんだ……?
そんな疑問が頭をよぎる。
封印師でも無いのに、いきなり詠唱を始めた。
失敗こそしたが、詠唱文は一文字も間違っていなかった。
そのうえ―――
ついさっきまで普通の人間だったとは思えないほどの強い霊力。
白鳥零次……こいつは何者だ?
「お前…一体何者なんだ?白鳥零次―――」
はぁーっと大きなため息を吐く。
「そんなの俺が聞きてぇよ。
少なくとも俺はただの神社の息子で、バカみたいに霊感は強いけど、普通の高校生だ。
まぁ、さっきの状態になったら普通かはわかんないけどな」
自分で話ながらなんだか漫画みたいな展開だと思った。
特殊な能力こそあるが、いたって普通の人間がある日突然奇妙な敵と戦うことになる。
「…ったく、わけわかんねぇな…」