ENDLESS BATTLE―覚醒・霊会編―
「神社の息子か…」
ポツリとミリヤがつぶやく。
「ん?それがどうかしたか?」
「いや、そういう家系の人間は術師の血を引いていたり、強い霊力から力に目覚めたりするからな…」
「そーですか。
…つーかいい加減話せよ。
荒牧ミリヤ、お前は何者だ?」
じっとミリヤの目を見据える零次。
ミリヤは一呼吸おいて話し始めた。
「あたしは…封印師だ。
霊会特殊部隊赤組所属、6級封印師荒牧美梨弥だ」
封印師?霊会?しかも特殊部隊??
いい加減イライラしてくる。
零次自身はその単語の意味を知りたいのだ。
「だーかーら、その封印師ってなんだよ?」
ミリヤは空を見上げた。
まだ、彼らが到着する気配は無い。
だったら今のうちに話しておくべきか…
「封印師―――まぁ簡単に言うと、除霊者だ」
「除霊者…?」
「通常、人は死ぬと魂のみが残った霊体状態になる。そして、成仏されあの世――霊世界に送られる。
しかし、中には現世に未練があるために、霊世界にいけず、現世をさまよい、そのうちに悪霊となってしまう霊がいる。
それを浄化するのが術師だ」