ENDLESS BATTLE―覚醒・霊会編―
「良かったわ〜あなたが合格してくれて。
わざわざ他の組の手伝いをしに来た甲斐があったわ」
そう言って華鈴が零次に近づいてきた。
「私は赤組所属の守護師、月城華鈴(ツキシロカリン)よろしくね」
華鈴が手を差し出す。
「よろしくお願いします」
それだけ言っておずおずと差し出された手を握る。
こういうタイプの女性は苦手だった。
「なかなかかわいい子よね〜♪
ミリヤ、いい子見つけたじゃな〜い」
苦笑いするミリヤ。
寒野や将も苦笑いしているため、いつものことだと思われる。
「まだ、名前を言ってなかったな。
俺は1級封印師黄組組長の寒野龍一郎(カンノリュウイチロウ)だ」
「1級!?」
自分と年かわらなさそうなのに組長と呼ばれかつ1級封印師だという。
この偉そうな態度が無ければ身長だけから判断すると、年下に見える。
「寒野組長は最年少組長で、同時に最年少1級封印師だ。
ついでに言うと、お前やあたしと同い年だ」
「…最年少…同い年」
ミリヤの言葉に驚き自分より小さな組長を見る。
「…なんだ」
龍一郎の鋭い視線が来る。
零次はあわてて目を反らした。