ENDLESS BATTLE―覚醒・霊会編―
神社の方に出ると、父親が箒を持って突っ立っていた。
「親父……なにぼーっと立ってんだ?」
零次の声に反応して、顔を向ける。
「なんだ、今日はやけに早いな。
“これ”でもできたか??」
小指をひょいっと立てる。
その意味を瞬時に理解し、大きなため息をついた。
なぜ、今日はみなそういう話題を自分に振るのだろうか?
そんなにからかうのが面白いのだろうか?
それほどリアクションが上手いわけではないのに……
「んなわけねーだろ。――ったく、どいつもこいつも……」
がはは、と威勢よく笑う父親。
その声は下手すれば近所迷惑になるのではないかと思うほど大声だった。
そんな時こつこつと靴の音が聞こえてきた。
何気なく振り返り靴音の主を見る。
口がポカンと開きなんとも間の抜けた顔になる零次。
「お、君も早いな―――ミリヤちゃん」
「おはようございます、白鳥さん」
にっこりと優雅な笑顔を浮かべるミリヤ。
どういう…ことだ?
零次はただ唖然としていた。