ENDLESS BATTLE―覚醒・霊会編―


「あのずっと空き部屋だった所に入ったのか?」


コクリとミリヤが頷いた。


「この前の土曜日と日曜日に荷物を運んでもらった。
昼間にやけにでかいトラックを見なかったか?」


土曜日と日曜日の記憶をたどる。

零次は思い出した。



土日の朝は部活があった。

その帰りに、黒と白の妙なトラックが確かにアパートの前に止まっていた。

何か宅配便か大型の荷物を届けに来ただけだろう、と対して気にしなかったのだ。



「あの黒いトラック、引越業者のだったのか…」


見た感じそれとは程遠かったが。

しかし、ミリヤは首を振った。


「あれは霊会の物だ。
前住んでいたところが夢園から遠かったから、派遣されたついでに引っ越した」

「……なるほどな」


「それに、この建物は俺が霊会の派遣者のために建てたものだからな―――いつも2部屋空けてたのはそのためだ」


「……霊会のため!?」


どういうことか理解出来なかった。


なぜ霊会のために竜次がアパートを建てたのか?


そもそも―――





なぜ竜次は霊会の存在を知っているのか―――?






< 49 / 71 >

この作品をシェア

pagetop