ENDLESS BATTLE―覚醒・霊会編―
「おはよー零次ー」
「さすがだな。ジャスト5分前」
教室に着くと2人の友人が話し掛けてきた。
先に話し掛けてきたのが、田辺道隆(タナベミチタカ)
身長の割に自信過剰。
その性格が原因なのか、未だ彼女ナシ。
告白されたことナシ。
バカだが、陸上部のエース。
もう一人は和田碧(ワダアオイ)
道隆とは対照的に、頭もよく柔道が得意な優等生タイプ。
しかし、茶髪にパーマ。制服の着こなし加減も不良チックで中身と見た目が一致しない。
零次はだいたいこの2人と一緒に行動している。
「そーいや今日もお前目当ての一年女子来てたぜ」
「ふーん」
零次は素っ気なく返事する。
すると道隆はバンッと机を叩いた。
「お前な…なんだその無愛想な返事ーっ!もう少し反応しろよおいっ!!」
「だから、返事しただろ」
「だあぁー!ちょっともてるからって調子のんなよ!!
あぁ、なんで女はこんなヤツに目が行くんだ…俺のほうが断然ナイスなのに…」
キレたかと思えばしょぼくれる。
こいつはいつ見てもおもしろいな…と零次は心の中でつぶやく。
明らかにその性格が禍してるだろうのに。