ENDLESS BATTLE―覚醒・霊会編―
「どういう意味だ?
なんで親父が霊会のためにアパート建てるんだよ?
…どうして霊会の存在を知ってんだ…?」
その事か、と呟くとじっと零次を見つめた。
何かを探るような零次の視線。
いきなり世界がかわった割りには冷静だ。
自分とは違って―――
零次を見ながら思う。
幼い頃から霊力の強い子供だった。
そしてコントロールも上手い。
才能に恵まれたヤツ。
同時に
危険にさらされやすいヤツ。
数珠を渡し、強力だが簡単な詠唱を教えたらすぐにマスターした。
天才かもしれない。
そう思った。
そして、この霊力の波長は―――
封印師の物だ
ふぅ、と小さなため息を吐く。
別に話してもいいだろう。
大したことじゃない。
「…霊会はな、全国の神社や寺の支援で成り立っている」
「は?」
訳が分からないと言いたげな零次の瞳。
「霊会の財政面は神社や寺が出す税金みたいなもんで支えられてんだ。
表向きには、神社寺院協会会費としてな」
「んだよ、それ………」