ENDLESS BATTLE―覚醒・霊会編―


「それは浄化とどう違うんだよ?」

「あたし達の行う悪霊への浄化は悪霊の持つ妖気を封印するものだ。

だけど、妖怪の妖気は封印するには力が強すぎて封印ができない。

だから妖怪の妖気をその他もろもろと一緒に消去し、魂の核だけにするんだ」

「魂の核?」


次々と生まれる零次の疑問にめんどくささを覚え始めるミリヤ。

もっと早く説明すべきだったと後悔した。

まさか、夢園に妖怪が出るとは思っていなかったのだ。


夢園は比較的に悪霊の少ない地である。

しかし、ここの所悪霊の数が妙に増えてきたためミリヤが派遣されたのだ。


その上妖怪……


これは夢園で何かが起ころうとしていることをはっきりと表していた。


「人間の魂は魂の核に、生命力や精神、その人の性格とかが加わって成り立っている。

魂を持つ人間が死に、霊世界に送られるときには、記憶はほとんどの場合消えてしまうが精神や性格は残った状態で送られ、新たな人間として誕生する。

悪霊への妖気の封印は他の物への被害はない。

だが、妖怪の場合精神や性格など魂の核以外すべてに妖気が付いているため、核以外を完全に消す必要がある」

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