ENDLESS BATTLE―覚醒・霊会編―
転校生




「なんだったんだ…さっきの感じは…」


転校生――荒牧美梨弥と目が合った瞬間不思議な力を感じた。

それは間違いなく、強い霊力だった。


たまたまなのか、気のせいなのか。
それとも――荒牧美梨弥が意識的に自分に向けて放ったのか…

まったくわからなかった。

意識的に放ってきたものなら、なぜ自分に放ったのか。
自分が強い霊力を持っているからか?
でも何のために?



「こら白鳥!何ぼけっとしてんだ!!」



はっと我に返る。
今は数学の授業中だった。

「ちゃんと話を聞け。罰としてこの問題解け」


ため息をつきながら問題に向かう。

少し考えた後チョークをとりスムーズに解答していく。


唖然とする教師を置き去りにして、零次は席に着いた。


零次にとって、数学の問題なんか簡単だった。

それよりも、ミリヤの正体は何物なのかということの方が、今の零次にとって大きな問題だった。


「考えすぎかもな…」


霊力が強い人間なんて自分以外にもいる。

たとえ自分より弱くても、本人達が気付いてなくても…

実際に零次の周りに数人いるのだから――





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