碧花の結晶







「お疲れ様です…」





心配そうに顔を覗き込んでくるミラ。

そうこうしているうちに、入学式は終わったようだ。新入生の挨拶が最終項目なのだろう。






「それでは入学式はこれで終わります。


講堂前にクラス割りの表が貼ってあるので、それを見て各自教室まで行くように。





クラスは、A、B、C、Dの4つです。
魔力によって割り振られていますから、多少人数に偏りがあります。

Aクラスが1万以上

Bが7000以上

Cが5000以上

Dは5000未満となっています。」




この発表に、新入生はざわめき出した。


『5000未満がD!?
厳しすぎだろ!!』


『Aクラスとかバケモンレベルじゃん…』



私は今まで、魔力の平均とか、一般人の魔力量などの指標を知ることがなかったが、なるほど、今ので十分理解出来た。


「ちなみにミラ、一般人の平均魔力量はいくらぐらいなの?」



「そうですね…だいたい3000とかでしょうか。
ですが、魔力がゼロのものも、多くいますから、魔力を持つもののみを計算したら多分5000とか それぐらいじゃないでしょうか?」




「そう。




じゃ、早速クラス割りを見に行きましょう!」






「そんなこと言っても、私とルーナ様は別に見に行かなくても分かってますけど…」







ま、私もそう思うよ。



心の中で苦笑しながら、私は人混みへと進んで行ったのだった。











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