碧花の結晶
出逢
私もミラも、予想通りAクラス。
私は魔力が高いとされる王族。 まして碧花だ。それにミラは仮にも王家に使える実力を持つ騎士。
そんなことより、元びっくりしたことは、Aクラスメンバーが計5人しかいなかったことだ。
つまり、私とミラを除けばあと3人。
国内最高クラスのこの学校でも、魔力1万以上の人はあまりいないことが分かる。
しかもこの学校は、留年や退学などの事態がない限りクラス替えは無し。
この5人でこれから長い学園生活を共にしていくのだから、 仲良くなれればいいと思っている。
どうやら、教室はクラスごとに別の塔になっているらしい。そしてそこに寮も併設している。
「へぇ…随分豪華な学校ね。」
「そりゃあまぁ…学費なんてとんでもなく高いですから。」
「そうなの? いくらぐらい?」
「えーと、確か…1年で…」
ミラが教えてくれた額は、下手をすれば平民が5年働いてやっと手に出来そうな額。
「それはとんでもないわ…奨学金に感謝ね。」
Aクラスがある塔まで結構な距離があり、雑談をしながらA塔まで向かっていた。
Aクラスの教室や寮はまるでお城のような建物として有名であり、ルーナが始終驚きを隠せなかったのは言うまでもない。