碧花の結晶
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この後、うんざりしながらも みんなが魔法大会について教えてくれた。
魔法大会はトーナメントで行い、 ランダムにA〜Dまでのブロックに分けられるらしい。
まずは予選で各ブロックで戦い、 それぞれの優勝者と準優勝者が本戦に出場して、計8人でトーナメントを行う。
大体4回勝ち抜けば、本戦に行けるという。
1~2日目に予選、3日目の休みを挟んで4日目に本戦があり、優勝者が決まる。
優勝の賞品はないものの、 この大会で好成績を残すと、卒業後の仕事や役職にとても有利になるらしい。
「へぇ…だからみんなそんなに熱狂してるのね…」
「へぇ…って、随分軽いわね。 将来の地位はどうするつもりなの?
まぁ、 あなたほどの魔力の才能があれば、困らなくもないけれど。」
そう。
私は入試で魔力量1位を取ってからの6年間、筆記テストと実力テストで学年1位をキープし続けている。
「ほんとに皮肉だよな。
ルーナがテスト勉強してるの、俺見た事ないんだけど。
どうやってあんな分厚い教本を覚えられるわけ?」
「…別に、1回読めば頭に入っちゃうでしょ?」
「────これだから、 地頭の良い奴は嫌いなんだ…」
「え!?
オルフェ、今、嫌いって言った!?
ひどい!!」
「あーはいはい!
2人ともうるさいよ〜」
シーナが慣れた調子で私とオルフェの痴話喧嘩を止めに入る。
オルフェってば、直ぐに私に突っかかるからいつも言い合いになるんだよね…ほんとにしっかりして欲しいよ。
(ルーナはこう思っていますが実の所はお互い様です。)
「…もう今日は訓練室に行くの、やめとこうか。
思ったより遅くなっちゃった。」
「わ、もうこんな時間ですか…
じゃあ明日に回しましょうか。」
「えー…みんなと練習試合とかしたかったのに…」
「お前人の話を全く聞かないところ、全く変わらないな…
ま魔法大会本番までは、学生同士で試合はダメだって言ったろ?」
「あれ、そーなの?」
「馬鹿だな」
「はあああああ〜???」
「こらあああ!!!
2人とも喧嘩し・す・ぎ!」
またまた、シーナに怒られてしまった…