桜舞う下で、君に誓いを~恋した神様~
「……皆に、魔法の練習をしないかって誘われた時、本当は嬉しかった。でも、怖かったんだ。皆の前で魔法を使って、また『魔法、使えてないじゃん。偽魔法使い!』って言われるのが……笑われるのが……!」

「……言うわけないじゃん」

「え?」

「そんなこと、言うわけない!下手なもんは、皆で教え合って、上手くなるんだ!皆、最初は下手なんだから……1人よりも、皆で練習する方が上達は早いぜ?」

「利希……」

利希の言葉に、閃は顔を上げた。私は、閃を見つめてから頷く。

「……ありがとう……」

閃の呟きに、私は思わず微笑んだ。



「皆さん!今から、昇格試験です。精一杯頑張りましょう!」

魔法学校の広場に集合した私たちに向かって、学年主任の先生がそう言った。私は先生の言葉に、制服をぎゅっと掴んで深呼吸をする。

「じゃあ、会場まで移動するよ!」

そう言って先生は杖を構えると、呪文を唱えた。途端、私たちの足元に魔法円が現れる。

眩しい光に、私は思わず目を閉じた。光が収まってきて、私は目を開ける。

「……」

目の前には、魔法学校とは違う大きな建物が建っていた。

「皆さん、準備は良いですか?」

今から昇格試験が始まるのだと思うと、緊張してきた……。
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