桜舞う下で、君に誓いを~恋した神様~
私の言葉に、葵は「……神様のほのかなら、庚を任せても大丈夫かな」と微笑む。……利希は、一瞬だけ悲しそうな顔を見せた気がするけど。

私は頷くと、魔法で姿を消して、保健室に向かった。



「なるほどねぇ……」

保健室の先生に事情を説明して、私は庚を保健室のベットに寝かせる。実は、保健室の花崎(はなざき)先生は神様なんだよね。

花崎先生は、学校の先生にも正体を黙ってるけど、私には教えてくれたんだ。

「……ところで、ほのかちゃんさ……庚くんのこと、好き……なの?」

花崎先生の言葉に、私の心臓はドキリと音を立てた。

「……うん……」

「そっか。庚くん、優しいもんね……ほのかちゃんが、庚くんを好きになるのも分かる気がする。ライヤくんも優しかったし」

花崎先生は、眠ってる庚を見つめながらそう言う。

「確かに、ライヤ様も優しかったな……」

ライヤ様と過ごした日々が懐かしくて、私は思わず微笑んだ。

「そうそう。ほのかちゃん……確信を持って良いと思うよ」

「え?」

「庚くんは、ライヤくんの生まれ変わりだってこと」

花崎先生の言葉に、私は驚く。

「……庚くんは、ライヤくんにそっくりだから。庚くん、知らないうちに神様の力を使ってるし……」
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