桜舞う下で、君に誓いを~恋した神様~
「ほのかさんは、今いくつですか?」

「……15歳」

「え!?私と庚と同い年だー!」

葵の問いかけに、私は嘘を付く。私は、高校生くらいの見た目だけど、実は30年近く生きてるんだ。

神様はある程度成長すると止まるし、不老不死だからね(人間に転生したら、別だけど)。

「……ねぇ、私も魔法学校行きたいんだけど……行き方、教えてくれない?」

魔法が使えた方が、見つけやすいだろうし。

「……良いよ」

庚と葵は頷いて、口を開いた。



今日は、魔法学校の試験日。

私は直接魔法学校に行って、試験をさせて欲しいって頼んだんだ。

でも、先生たちに私が神様だってバレちゃったけど……。ここの先生たちは、神界の神様と関わることがあるんだって。

「あ、本当に来たんだ」

試験会場に来ていた制服姿の葵が、私を見て微笑む。

そして、葵は私の姿を見て「今日は、服装違うんだ」と言った。

「うん。和服だと、さすがに目立つからね」

着慣れないけど、仕方ない。私は、先生からもらった洋服を着てる。

「そっか。お互いに合格出来たら良いね!」

私は葵の言葉に微笑んで、頷いた。



今日は、合格発表の日。

「あ!合格だ!」

庚が嬉しそうに笑う。葵も「私も!」と笑った。

えっと……私の番号は――。
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