桜舞う下で、君に誓いを~恋した神様~
私が最後に腰にリボンを巻くと、部屋にもう一人のルームメイト、セミロングの黒髪をハーフアップにした緑目の女の子が入って来た。

「あ、えっと……初めまして。私は、風霧 閃(かぜきり せん)。よろしくね」

「よろしく!私は、雪代 葵だよ」

「私は、天火 ほのか。よろしく」

私たちは、それぞれ自己紹介をする。

「じゃあ……私は、制服に着替えるね」

そう言って、閃は自分の机に荷物を置くと、制服を取り出した。

私は、ふと時計を見上げる。

「……やばっ!後、もうすぐで入学式だ!」

思わず、私は叫んだ。その言葉に、私の前にいた葵も時計を見る。

「あ、ホントだ!!」

「まずい!!」

大急ぎで制服に着替えた閃は、リボンを手に取る。

「急げ~!後、5分!」

私たちは、急いで部屋を飛び出す。

「ま、間に合った……」

全速力で走って、ギリギリで会場である全校生徒が入れる大講義室に入った。

この部屋は、全校生徒が集まるときとかしか使われない部屋……らしい。

「えっと……私の席は……」

私たちは、席を探す。

「あ……」

私の隣は、庚だった。庚も制服が良く似合っている。

私は庚の隣に座る。反対側の隣も男子か。

……あれ?何で、庚の隣に居るとこんなに落ち着くんだろ……。
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