桃の華〜溺愛イケメン社長〜
それから2週間がたったけど、スーツのイケメンと会えることはなかった。
面接の日はたまたま来店しただけなんだろうな。
それに、和菓子屋なんてそうそう毎日来るところじゃないし。
「華ちゃん、仕事覚えるの早いね!今日からレジもやっていいって店長から言われてるから、教えるね」
褒められるのってすごく嬉しい。
初めてのアルバイトでわからないことだらけなのに、タナカさんも店長も優しく教えてくれるから、頑張ろうって思える。
軽い気持ちで選んだバイト先だったけど、ここにして良かった。
私はさっそくタナカさんにレジを教えてもらう事となった。
「いらっしゃいませ」
教えてもらっていると、お客さんがやって来た。
そのお客さんを見るなり、レジ打ちの練習をしている指が止まってしまった。
あの人だ!スーツのイケメンの!
その人を見ただけでまた胸が高鳴る。
タナカさんはすぐさまお客さんの接客をしているけど、仲良さそうに話している。
「華ちゃん、さっそくレジやってみようか!」
「はいっ!」
初めてのレジ打ちのお客さんが、このお客さんだなんて緊張するよ。
「華ちゃん、ゆっくりで大丈夫だからね!」
「はいっ!」
震える指でレジのボタンを押す。
隣で見守ってくれるタナカさんと、私の前に立つお客さん。
「2,750円になります」
「一括で」
そう言って、カードを差し出されたけど。
「カードはまだ教えてなかったね。変わるね」
すかさずタナカさんが対応を変わってくれる。
「あの、この前は本当にすみませんでした」
タナカさんがレジをしてくれてるうちに私はお客さんに話しかけた。
「えっと…?」
「入口でぶつかってしまって」
「ああ、あの時の女子高生か!そんなこと気にしなくていいよ」
あー、やっぱり優しい。
声まで優しくて、胸が温かくなる。
「新人さん?」
「はいっ!和泉華です!」
何故だか勢い余って自己紹介なんてしてしまってる。
「和泉…華…?」
私の名前を呟くように口にされ、ドキッとしてしまう。
「お待たせしました!カードと控えです」
私の鼓動の音はタナカさんの明るい声によってかき消された。
そして、お客さんは帰って行った。
あー、ダメだ。
ちょっと話しただけなのに、心臓に悪い。
どうしてこんなにドキドキするんだろう。
今まで出会ったことのないタイプのイケメンだからかな。
面接の日はたまたま来店しただけなんだろうな。
それに、和菓子屋なんてそうそう毎日来るところじゃないし。
「華ちゃん、仕事覚えるの早いね!今日からレジもやっていいって店長から言われてるから、教えるね」
褒められるのってすごく嬉しい。
初めてのアルバイトでわからないことだらけなのに、タナカさんも店長も優しく教えてくれるから、頑張ろうって思える。
軽い気持ちで選んだバイト先だったけど、ここにして良かった。
私はさっそくタナカさんにレジを教えてもらう事となった。
「いらっしゃいませ」
教えてもらっていると、お客さんがやって来た。
そのお客さんを見るなり、レジ打ちの練習をしている指が止まってしまった。
あの人だ!スーツのイケメンの!
その人を見ただけでまた胸が高鳴る。
タナカさんはすぐさまお客さんの接客をしているけど、仲良さそうに話している。
「華ちゃん、さっそくレジやってみようか!」
「はいっ!」
初めてのレジ打ちのお客さんが、このお客さんだなんて緊張するよ。
「華ちゃん、ゆっくりで大丈夫だからね!」
「はいっ!」
震える指でレジのボタンを押す。
隣で見守ってくれるタナカさんと、私の前に立つお客さん。
「2,750円になります」
「一括で」
そう言って、カードを差し出されたけど。
「カードはまだ教えてなかったね。変わるね」
すかさずタナカさんが対応を変わってくれる。
「あの、この前は本当にすみませんでした」
タナカさんがレジをしてくれてるうちに私はお客さんに話しかけた。
「えっと…?」
「入口でぶつかってしまって」
「ああ、あの時の女子高生か!そんなこと気にしなくていいよ」
あー、やっぱり優しい。
声まで優しくて、胸が温かくなる。
「新人さん?」
「はいっ!和泉華です!」
何故だか勢い余って自己紹介なんてしてしまってる。
「和泉…華…?」
私の名前を呟くように口にされ、ドキッとしてしまう。
「お待たせしました!カードと控えです」
私の鼓動の音はタナカさんの明るい声によってかき消された。
そして、お客さんは帰って行った。
あー、ダメだ。
ちょっと話しただけなのに、心臓に悪い。
どうしてこんなにドキドキするんだろう。
今まで出会ったことのないタイプのイケメンだからかな。