桃の華〜溺愛イケメン社長〜
セリナにいろいろ選んでもらい、コスメをたくさん買い込んだ。

「で、どこまでいったの?」

「ん?なにが?」

カフェに入り窓際の席で、セリナにいきなり聞いてこられた。

でも、どこまで行ったって何の話だろう。
最近は桃田さんの会社で会うだけで、デートも行けていないんだけど。

「決まってんでしょ?キスとかエッチとかだよ」

「え、え、えっ!!」

「あ、ごめん。華にはエッチって言葉すらハードルが高かったか」

そんな事考えたことなかったよ!
と言うか、恥ずかしくて考えられない。

「でもキスはしてるんでしょ?桃田さん、大人だしね」

「し、してない」

おでこや耳にはされたことはあるけど、キスって事は唇ってことだよね。

「は?マジ?」
セリナは目を見開いて驚いている。

「うん」

「華が拒否ってんの?桃田さんかわいそう」

「拒否ってないよ!わ、私も桃田さんだったら…」

途中まで言いかけて、恥ずかしくなってやめた。

桃田さんに我慢させてるのかな?
いや、もしかして、私に魅力ないとか?
私みたいなガキじゃ、キスする気にもならないとか?

でも、桃田さんは私をガキじゃないって言ってくれたもんね。

私、結構アヤミンさんに言われた事、気にしていたんだな。

「勿体ぶってたら浮気されちゃうよ」

「う、浮気?」

桃田さんに限ってそんな事ないよね。

「付き合って半年以上も経つのに、キスもしないって」

今までキスしていないのが、おかしいなんて考えた事もなかった。

私は桃田さん以外付き合った事もないし、付き合ってどのくらいでキスをするものなんかもわからない。

「セリナはどのくらいで、その…したの?」

「エッチは1か月記念の日だったよ」

1ヶ月!?
それも、エ、エッチ!

私が聞きたかったのはそれじゃなくって…

「き、キスのことだったんだけど」

「あ、そうだったの。キスはね、次の日だったかな」

セリナの言葉を聞いて驚きを通り越してしまった。
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