桃の華〜溺愛イケメン社長〜
東京へつくと、桃田さんが家まで送ってくれた。

荷物を持って玄関まで一緒にきてくれると、おばあちゃんが出てきた。

「おばあちゃん、心配かけてごめんなさい」

「律君から電話でどこも怪我していないって聞いたけど、大丈夫なの?」

「うん、大丈夫」

学校へ行ったら先生や友達にもちゃんと謝らなきゃね。

「僕のせいで、華ちゃんに辛い思いをさせてしまって申し訳ありませんでした」

桃田さんは玄関先でおばちゃんに頭を下げている。

「もう一度、華ちゃんとやり直させて下さい。お願いします」

おばあちゃんは桃田さんを家の中へと招き入れた。

「律君、本当にありがとう。華が倒れたって聞いてすごく心配したけど、律君が沖縄へ行ってくれて、すごく安心したわ」

おばあちゃん…。
すごく心配してくれたよね。

「これからも華のことをよろしくお願いします」

おばあちゃんが、再び私たちが付き合うことを許してくれてよかった。


私は帰る桃田さんを送るために玄関を出た。

そして、車のところまでいくと桃田さんが私を抱きしめる。

「誰かに見られます」

「見られてもいいよ。写真撮られて脅されても、もう俺をフラないでね。強くなってくれるんでしょ?」

え?
ま、まさか…

「飛行機での会話聞いてたんですか?」

「うん」

「い、いつからですか?」

エッチのことをマキノさんに聞いていたところは聞かれていないといいけど。

「途中からだよ」

って事は、聞かれてない?

「華ちゃんの初めては俺に任せてね」

き、聞かれてた!!
恥ずかしすぎるよ。

桃田さん恥ずかしがっている私のおでこにチュッとキスをして帰っていった。

私はそのあとも恥ずかしすぎて、この間までとは違い別の意味で桃田さんが頭から離れなくなった。

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