桃の華〜溺愛イケメン社長〜
同窓会当日

桃田さんが家まで迎えに来てくれて、会場のホテルへとやってきた。

こんな高級ホテルで同窓会だなんて、私たちの集まりとはレベルが違う。

受付でコートを預けて会場へ入ると、桃田さんの周りに人が集まってきた。

「桃田、久しぶりだな」

邪魔になるかなと思い、友達に囲まれる桃田さんから少し離れようとしたら桃田さんに肩を抱き寄せられる。

「紹介するよ、俺の恋人の和泉華さん」

桃田さんがみんなにそう紹介してくれて、一斉に視線が向けられる。

「は、はじめまして、和泉華ですっ。よろしくお願いします」

緊張しながらも自己紹介をした。

「珍しく参加したと思ったら、可愛い彼女を見せびらかせる為か」

桃田さんの友達に可愛い彼女って言われて嬉しいな。

「彼女は何をしてる方？女優さん？」

今まで女優さんと噂のあった桃田さんだし、私のこともそう思われてるんだよね。

私がただの高校生だと知られない方がいいよよね。

「いや、彼女はまだ高校生だ」

知らない方がいいと思っていたのに、桃田さんはみんなの前ではっきりと言ってくれた。

高校生だと知ると、みんなの表情が少し変わった気がする。

また桃田さんがロリコンとか言われるんじゃないかと、心配しちゃうよ。
大丈夫かな。

「こ、高校生？お前それ犯罪じゃね？」

「彼女のためなら犯罪者にでもなる覚悟だよ」

えっ…。
桃田さんがそんな覚悟をしてくれていたなんて知らなかった。

今日だって１２月で仕事が忙しいはずなのに、みんなに私を紹介するために連れてきてくれたんだと思う。

私が高校生で桃田さんとの歳の差を気にしているって事を気遣ってくれたんだ。

「桃田君ってクールだと思ってたけど、イメージ変わったね！今の方が話しやすくていいじゃない」

そう言ってくれたのは、スーツを着た綺麗な女性だった。

その女性のおかげでみんなも桃田さんをからかい始めた。

こんなにからかわれている桃田さんを見れるなんてそう無いよね。

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