3度目の正直〜幸せはそこに落ちていた〜
高校1年の冬。

その頃、小さい方の男の先輩と、女の先輩と、部活で仲良くなった同級生の女の子と、私でいる機会が増えた。

でも、男の先輩には見下されることが多くて、私は苦手だった。

「1年生になんか余裕で勝てる。」

それがほんとに悔しくて、必死に練習していた。



部活の練習の時、顧問の先生に適当に振り分けられて基礎的な練習をすることが増えてきた。

適当に振り分けられるので、仲のいい子とずっと一緒に入れるわけではない。

私は運悪く、仲のいい先輩や同級生と一緒になることはほとんどなかった。

しかも、中学から一緒の女の子の1人が部活を辞めてしまい、余計に話せる子がいなくなっていた。



その時、よく一緒の班になっていたのが、男の大きい方の先輩。

その先輩の後ろに並ぶことが増えた。

その度、うるさくなる心臓。

話したい、と思う私の心。

目の前に先輩がいるだけで自然と頬が緩んでしまう。

この時私には彼氏がいたのもあって、この気持ちが何なのか気づけなかった。
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