からふる。~第7話~
今朝のこと。



「はぁはぁ...」


「息止めてたの?」


「うん」



しゅうくんの人差し指が私の唇をなぞる。



「上書き、完了」


「う、う、うわ、上書き...」


「前のは忘れてオレのはちゃんと覚えててね」



こくりとうなずくと、また頭をポンポンされた。


そして最後に満面の笑み。


ちらりと見える八重歯がなんとも色っぽい。


ふわぁ...。


私...神谷紫雄の沼に落ちそうです。


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