【完結】その口止め料は高すぎますっ
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金曜日の夜———
「花乃ー」
待ち合わせの店で、先に席についていた春海が小さく手を振る。
「春海、久しぶりー」
「だねー、半年以上空いちゃった」
わたしたちはひとしきり近況報告に花を咲かせた。
「莉子も坂本先輩と無事ゴールインかー」
春海がしみじみといった調子でつぶやく。話題は自然と今度結婚する二人のことになった。
わたしと春海、そして結婚が決まった莉子は大学で同じゼミに所属していた。
ちなみに会計学のけっこうお堅いゼミで、教授も厳しいことで知られていた。
そのためゼミ生のつながりは強かったし、先輩にノートを借りたりアドバイスを受けるのが習わしだった。
その縁で莉子と坂本先輩のお付き合いも始まったのだ。
「学生時代に知り合って社会人四年目で結婚って、順風満帆でうらやましいな」
と春海。
「あれ春海、彼とは?」
同じ会社の一つ年下の彼と付き合い始めたと報告されたのは、去年のことだ。
金曜日の夜———
「花乃ー」
待ち合わせの店で、先に席についていた春海が小さく手を振る。
「春海、久しぶりー」
「だねー、半年以上空いちゃった」
わたしたちはひとしきり近況報告に花を咲かせた。
「莉子も坂本先輩と無事ゴールインかー」
春海がしみじみといった調子でつぶやく。話題は自然と今度結婚する二人のことになった。
わたしと春海、そして結婚が決まった莉子は大学で同じゼミに所属していた。
ちなみに会計学のけっこうお堅いゼミで、教授も厳しいことで知られていた。
そのためゼミ生のつながりは強かったし、先輩にノートを借りたりアドバイスを受けるのが習わしだった。
その縁で莉子と坂本先輩のお付き合いも始まったのだ。
「学生時代に知り合って社会人四年目で結婚って、順風満帆でうらやましいな」
と春海。
「あれ春海、彼とは?」
同じ会社の一つ年下の彼と付き合い始めたと報告されたのは、去年のことだ。