【完結】その口止め料は高すぎますっ
「アシスタントの帯同は認められてるし、サポートしてくれれば絶対やり遂げられる」
わたしのメイクや美容テクは、ほぼ香帆ちゃんに教わったものだから。たしかに適任だろうけど。
イベントは土日だから、会社を休む必要もない。のだけど…
「…会社にバレたらまずいから、やっぱり…」
「お願い!」
ベッドからのばされた手が、わたしの手を握りしめる。
「わたしの将来がかかってるの。大舞台で穴を開けたりしたら、こんなチャンスもう二度と回ってこない」
仲良しの従姉妹の香帆ちゃん。華やかなヘアメイクの仕事をしている自慢の従姉妹。
「花乃|ちゃんっておしゃれだよね」
そう褒められるたびに、「従姉妹がヘアメイクの仕事してるから、色々教えてもらえるの」と答える。
そう言うとみんな納得の表情でうなずく。
そんな香帆ちゃんから、助けを求めて伸ばされた手を振りほどくなんて、わたしにできるわけがなかった。
わたしのメイクや美容テクは、ほぼ香帆ちゃんに教わったものだから。たしかに適任だろうけど。
イベントは土日だから、会社を休む必要もない。のだけど…
「…会社にバレたらまずいから、やっぱり…」
「お願い!」
ベッドからのばされた手が、わたしの手を握りしめる。
「わたしの将来がかかってるの。大舞台で穴を開けたりしたら、こんなチャンスもう二度と回ってこない」
仲良しの従姉妹の香帆ちゃん。華やかなヘアメイクの仕事をしている自慢の従姉妹。
「花乃|ちゃんっておしゃれだよね」
そう褒められるたびに、「従姉妹がヘアメイクの仕事してるから、色々教えてもらえるの」と答える。
そう言うとみんな納得の表情でうなずく。
そんな香帆ちゃんから、助けを求めて伸ばされた手を振りほどくなんて、わたしにできるわけがなかった。