幼なじみの彼とわたし
は?
麻ちゃんもいずみんも、ニコニコしながらなんかすごく突っ込んでくるんだけど…。
しかも、酔っているからかもしれないけれど、目が据わっているように見える…。


「元カレ…?違う違う。今まで彼氏いたことないし」


だから、元カレなわけない。
手を左右にぶんぶん振りながら否定する。


「「…は?」」


一瞬の間があり、目の前の二人を見てみると目がまんまるになっている。
何か不思議なこと言った?

こっちが、は?、と言い返したいくらいだ。


「え?」

「亜衣紗、今までつきあったことないの?」

「うん、ない。言わなかったっけ?」

「知らなかったからこのリアクションだよ。わかる?」

「う、うん」


そりゃ自分から『付き合ったことないです』って言って回らないし。
聞かれないと答えないけど、聞かれたら答えるよ。


「亜衣紗ちゃん、本当に誰とも付き合ったことないの?」


いずみんも信じられないと言った表情で聞いてくる。


「…うん、ない」

「「えぇー!!」」


今度は、その、「えぇー!!」に対して、わたしのほうが「えぇー!!」だ。



「ちょっと酔いが覚めてきたかも」
「とりあえず早くシャワー浴びて、続きはまた寝る前だね!」
「さっさと片付けもしないとね」
「じゃあ、麻ちゃんシャワー行ってくる?わたしたち片付けしてるから。」
「わかった。出たら交代するね」
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