幼なじみの彼とわたし
「亜衣紗、気づいてる?亜衣紗はさぁ、守ってあげたくなるようなかわいい女の子なの。モテないっていうのが信じられないんだけど。ねぇ?いずみ」

「そうそう。わたしが男だったら絶対タイプだよ」


わたしがかわいい?
守ってあげたくなる?
タイプ?
すごく嬉しいことを言ってくれているけれど。


「でもさ、それだったら、わたしもっとモテてもよくない?告白もされないってことはさ、、、そういうことなんだよ」

「ってか、亜衣紗。告白されてるのに気づいてないんじゃない?」


麻ちゃん、急に何?
いくらなんでも告白されればわかると思うんだけど、わたしでも。


「麻ちゃん、それはさすがにわかると思うよ?」

いずみんも言ってくれるけど。


「じゃないと告白されないっておかしいじゃない!だって亜衣紗だよ?ぼぅーっとしてそうな感じするじゃない?」

「まぁ、ぼぅーっとしてるのは否定しないけど」


え?いずみん、味方じゃなかったの…?


「こういう亜衣紗みたいなタイプ、モテると思うんだけどなぁ」

「だけど、モテないからこの状況なの。ごめんね、ご期待にそえなくて」


そうそう、結果的にモテてないんだから。
なんか眠くなってきた。
あぁ、あくびも出てくる。


「ねぇ、そろそろこの話やめてさ、寝ようよ?」


そんな空気じゃないけどね…と思いながら提案するけど。


「まだダメ!」


やっぱり…
クッションを抱えたまま布団にごろんと寝転がる。
いつでも寝れそうなんだけどなぁ。

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