幼なじみの彼とわたし
「遥ちゃん、料理、全然…」
そう、遥ちゃんは料理全然しないしできないって。
いつも外食かお総菜かわたしの手料理を食べてるって。
もちろん、何か作ってもらったこともないし。
何回かこの部屋にも来たことあるけど、キッチン用品があまりなくて驚いたくらい。
「うん、料理は全然。何をどうやってどうしたらいいか全然想像もつかない」
「…じゃあ、これは?」
料理の方に目を向ける。
「あぁ。付き合って初めてのクリスマスだろ?今までも一緒に過ごしていたとはいえ、やっぱり特別なことしたくて。いつも俺に料理を作ってくれてる亜衣に、今日は俺が作りたいって思ったんだ」
「え?」
「でも、俺、料理全然ダメじゃん?だから、ここ何週間かさくらに教えてもらってたんだ。亜衣をビックリさせたくて、そのことも内緒にしてた。でもごめん、そのせいで嫌な思いさせた」
遥ちゃんはばつが悪そうに自分の頭をくしゃくしゃとかき乱しながら下を向く。
そうだったんだ。
わたしのことを思ってくれてのことだったのに、わたし、ちゃんと信じてあげられなかった。
嬉しいのと信じてあげられなかった自分が許せないのとで、涙がにじんでくる。
そう、遥ちゃんは料理全然しないしできないって。
いつも外食かお総菜かわたしの手料理を食べてるって。
もちろん、何か作ってもらったこともないし。
何回かこの部屋にも来たことあるけど、キッチン用品があまりなくて驚いたくらい。
「うん、料理は全然。何をどうやってどうしたらいいか全然想像もつかない」
「…じゃあ、これは?」
料理の方に目を向ける。
「あぁ。付き合って初めてのクリスマスだろ?今までも一緒に過ごしていたとはいえ、やっぱり特別なことしたくて。いつも俺に料理を作ってくれてる亜衣に、今日は俺が作りたいって思ったんだ」
「え?」
「でも、俺、料理全然ダメじゃん?だから、ここ何週間かさくらに教えてもらってたんだ。亜衣をビックリさせたくて、そのことも内緒にしてた。でもごめん、そのせいで嫌な思いさせた」
遥ちゃんはばつが悪そうに自分の頭をくしゃくしゃとかき乱しながら下を向く。
そうだったんだ。
わたしのことを思ってくれてのことだったのに、わたし、ちゃんと信じてあげられなかった。
嬉しいのと信じてあげられなかった自分が許せないのとで、涙がにじんでくる。