幼なじみの彼とわたし
元カレの?とか父親の?とか聞かれはしたけど、遥ちゃんのとは言ってない気がするんだけどなぁ。


「うん、言ってたよ。半分寝かけてるときに」

そんなときに聞かないでよ。


「あ、あれのこと?」

どの服がピンときたらしい。


「あ、ごめんね。麻ちゃん、わたしの服じゃちっちゃいかと思って、遥ちゃんの服出したの。結局わたしの着てるけど」

早口で遥ちゃんに説明する。

おかげで短くて、とパンツの裾をひっぱる麻ちゃん。


「いや、いいよ。それより、昨日そんなに話したの?三人でどんなこと話すの?」

遥ちゃんは興味津々の様子。


「いずみんの彼氏のこととか、麻ちゃんの元カレのこととか?」

だったよね、確か。


「へぇー、恋ばなか。亜衣のことは?」

「え?わたしのこと?わたしのことは…、特になにも。彼氏いないってことくらい?」

麻ちゃんやいずみんの方を見ると、すごくにこにこしている。
いや、にこにこというよりニタニタかな。
嫌な予感。。。


「あ、にっしー、また今度話そ?」
「西本くんに聞きたいことあるし」
「わたしたち帰るね、ごゆっくりー」
「亜衣紗ちゃん、ありがとね」


と二人して慌てて着替えて帰っていった。

< 22 / 229 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop