幼なじみの彼とわたし
笑顔で言ったつもりが、「なんか俺、ついでに言われた感がある…」と加藤くん。
いや、そんなつもりはなかったんだけど。

言い直そうとしたしたら、わたしより先にいずみんが口を開いた。

「ありがとうねぇー。ほんと助かったよー。ありがとう!!」


ちょっと大袈裟なかんじで言っている。
みんなで大笑い。
BBQ の前から楽しい!!


ついてみると、すでにセッティングはバッチリで。
麻ちゃんも上野くんやモーリーと一緒に来たらしく、準備万端だ。


こちらもバタバタと準備開始だ。

麻ちゃんは野菜やキノコ担当、わたしは魚介の下準備担当。

いずみんは男性陣とこちらの状況を見ながら、いろんな雑務をしてくれている。
男性陣といずみんがお肉のブロックを焼きはじめたようで、いいにおいが漂ってきた。


おいしそう。
こっちも早く準備しないとー。



「いたっ!」

横で声がする。

見てみると、麻ちゃんが野菜と一緒に指まで一緒に切ってしまったみたい。
そうだった、麻ちゃん料理苦手だった。
忘れてたー。。


「大丈夫?」

「あ、うん、ちょっと指切った。この辺に血はついてないと思うんだけど」

という麻ちゃんの手を見ると、けっこう血が出ているように見える。


「ちょっと待って、わたしのバッグに救急セットあるから」

とりあえず、手を洗わなきゃ。
水道水道。
いずみんにも声かけなきゃかな。
なんて、マゴマゴしてたら。


「どうした?」

気づいたらしい遥ちゃんが来てくれる。

こういうの、さっと見つけてくれて声をかけてくれる辺りさすが遥ちゃんだなと思う。

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