幼なじみの彼とわたし
「俺、邪魔なら帰るけど?」

と遥ちゃんは言っているが、部屋着への着替えは終わっている。


「でも、たくさん作ったし、食べてくれた方が嬉しいかも」

「うん。じゃ、遠慮なく」


笑顔だ。
今日は夏野菜たっぷりのカレーライス。
なすやカボチャ、ほかにもいろんな野菜をたくさん素揚げしたし。

お皿によそってローテーブルに運ぶと、サラダや飲み物などと一緒に、いつものように遥ちゃんが並べてくれていて。

「どの順番にしようか…」「あー、ランチョンマット…、今日はなしでいっか」などぶつぶつ言っているのが聞こえてくる。


その様子を目をぱちくりさせながら見ているいずみん。

「いつもこんなかんじなの?」

こそっとわたしに聞いてくる。


「うん。そうだけど?」

へぇー、と頷いているいずみんを見て、ふふ、と笑い声が出てしまう。

もう慣れているわたしにとっては普段どおりの光景だけど、初めて見たいずみんには信じられない光景だったみたい。


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