幼なじみの彼とわたし
「ちょっと休憩しよ?」
「そだねー」
「ここは?」


と、近くのカフェに入った。
テーブル席にいずみんとわたしが隣に座り、向かいに麻ちゃんが座る。
話題はやっぱり結婚のことになっちゃうよね。


「それで、いずみんは結婚の予定あるの?」


それぞれコーヒーや紅茶のケーキセットを注文し、スタッフさんが戻っていくのと同時に麻ちゃんがいずみんに聞いている。
さすが麻ちゃん、直球だ。


「うーん、どうだろねー。でも、そろそろ考えるよね、結婚」


メニューをテーブルの端にきれいに戻しながら答えている。


「えぇー、いずみも?」


麻ちゃんはショックを受けている様子だ。
体が若干前のめりになったあと、ソファの背もたれに深く沈んだ。


「そりゃ考えるよー。モーリーも結婚するし。みんなも考えるでしょ?」


いずみんは、麻ちゃんやわたしの顔を交互に見ている。


「考える!ここんとこずっと考えてるよ」

麻ちゃんはまた前のめりになっている。


「麻ちゃん、ずっと考えてるよね。わたしも考えるけど、んー、でも、まずは相手を探すところからだから、まだまだだけどね」

笑いながら答えた。

そう、考えたところで相手がいなきゃ結婚はできない。
これは絶対的な事実。
だから、まだまだそんな予定はない。


「って、そういう人に限ってさっさと嫁にいくよね」

麻ちゃんがチクリと言う。


「だから、何にも予定ないんだって!」

「そんなのわかんないでしょ」


この間からこの会話、麻ちゃんと何回しただろうか。
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