幼なじみの彼とわたし
「まぁ、そっか。そうだな。まだチャンスはあるかもしれないけど。よし、これから失恋の会、…違うな、まだ失恋を認めてないからな。失恋しかけの会に切り替える!!」
「切り替えはやくね?」
「いいのいいの。それが俺の取り柄でもあるし。何でも前向き前向き!」
「だから軽いって思われんだよ」
「それは困る。俺、軽くないから」
「俺は知ってるけど、端から見るとそう見えるんだって」
藤木さんがそういうと、森田さんは分かりやすくガックリと椅子に崩れ落ちた。
それを見てみんなで笑う。
「そういえば、ふたりともすっかり涙ひいたみたいじゃん?」
「あ、そういえば…」
「よかったね」
「それじゃあ、まずは、乾杯から仕切り直しだな」
気まずくなりかけた空気をまた明るくしてくれる森田さんと藤木さん。
よかった、知り合ったのがこの人たちで。
と思ったその直後。
「あの。失恋しかけの会みたいだけど、失恋ということならわたしも当てはまるから。森田さんみたいに軽い未練たらたらの失恋じゃなく、もう割りきった重ーい失恋ですけどね」
千尋も自ら口に出して言っている。
さっきまで泣いていた千尋はもうどこにもいない。
「切り替えはやくね?」
「いいのいいの。それが俺の取り柄でもあるし。何でも前向き前向き!」
「だから軽いって思われんだよ」
「それは困る。俺、軽くないから」
「俺は知ってるけど、端から見るとそう見えるんだって」
藤木さんがそういうと、森田さんは分かりやすくガックリと椅子に崩れ落ちた。
それを見てみんなで笑う。
「そういえば、ふたりともすっかり涙ひいたみたいじゃん?」
「あ、そういえば…」
「よかったね」
「それじゃあ、まずは、乾杯から仕切り直しだな」
気まずくなりかけた空気をまた明るくしてくれる森田さんと藤木さん。
よかった、知り合ったのがこの人たちで。
と思ったその直後。
「あの。失恋しかけの会みたいだけど、失恋ということならわたしも当てはまるから。森田さんみたいに軽い未練たらたらの失恋じゃなく、もう割りきった重ーい失恋ですけどね」
千尋も自ら口に出して言っている。
さっきまで泣いていた千尋はもうどこにもいない。