幼なじみの彼とわたし

side 遥平

昼休みに食堂に行くと、すでに守本が来ていた。


「お疲れ。一緒にいい?」

ハンバーグ定食を頼み、守本のいる窓際に並ぶカウンターの隣に座って一緒にごはんを食べる。
ハンバーグを一口サイズに切って口に運んだ瞬間に守本が口を開く。


「そういえば、西本さぁ。高森さんとはどんなかんじ?」


いきなりなんの話だ?
もう少しでハンバーグが口から出てくるところだった。


「どんなかんじって、今までどおりだけど」

何事もなかったかのように返事をする。


「なんだ。まだ幼なじみのままか」

「まぁ」

なんなんだ。
話が見えない。


「ふぅーん」

それっきり、守本は丼の中をつついてばかりで話の続きをしてこない。


「それが何?」

待ちきれず口を開く。


「いやぁさ、結婚式にも呼んだヤツがさ、高森さんに…、なんていうか、、、好意を持ってるらしいんだよ。で、連絡先聞いてごはんにも行ったらしいんだけど」


森田とか言うヤツのことか。
亜衣には一応聞いてはいるけど。


「それ、茶髪のちょっとチャラそうなヤツ?」

「あ、うん。知ってる?森田のこと」


結婚式の二次会で姿を見て、あとは亜衣から聞いた話だけの情報しかもってないけど。


「いや、ちょっと見ただけ。で、どんなヤツ?」

「お、さすがに西本も気になる?」

「まぁな」


守本が面白がっているように見えるのは気のせいだろうか。
俺は全然面白くないが、森田のことは気になる。
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