お前が好きだなんて俺はバカだな
酷い話...。

でも、1番酷いのは私だ。

何にもできない。

こんな無能な私が1番最低...。

「結野ちゃん。
ご飯できたわよ。」

「今日は...あまり食欲がなくて。」

「ちゃんと食べないと良くないわ。
なんだかすごく落ち込んでいるようだけど、何かあったの?」

「何も...。」

「もしかして、彼氏さんのこと...?」

「...。」

「気持ちがすれ違っちゃった...のかな。
私が偉そうに色々言える立場じゃないのは分かってるんだけど...。
早く、元気な結野ちゃんに戻って欲しいなって...。」

「...私も...そう思ってるんです...。」

「え...?」

「先輩に、早く元気になってほしくて、頼って欲しくて...なのに、なのに...。」

「...きっと、彼氏さんも、結野ちゃんの気持ち、よく分かるんじゃないかと思うの。
だから、きっと結野ちゃんと同じ気持ちだよ。」

「そんなの...いや。
いや...。」

「結野ちゃん...。ごめんね、私、嫌な気持ちになっちゃうようなこと言っちゃったね...。
本当にごめんね。」

「うぅ...お母さん...。」

「結野...。」

お母さんが、私を優しく抱きしめてくれた。
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