お前が好きだなんて俺はバカだな
「...なに?」

「美味しいですか?」

「うん。」

「ほんとですか?」

「本当。」

先輩ポーカーフェイスだから分からないんだよなぁ。

「気難しい顔してますよ。」

「だって...こんなに上手く作れる原理が俺にはさっぱり分かんないから。」

「なんで今だけ都合よく原理主義なんですか。
笑顔で美味しいって言ってくれればそれで嬉しいのに。」

「ここまで驚くとそうもいかないんだよな。」

「えー...。」

先輩ってやっぱり変わってる。

普段どんなこと考えてるんだろう。

やっぱりよく分からないなぁ...。

「お前も見てないで食えば?」

「先輩がいっぱい食べてくれるので、見惚れてました。」

「だって美味しいから。」

「今笑っちゃうんですか...。
ときめいちゃいます。」

「嘘つけ。」

「本当ですよ。」

楽しいなぁ...。

先輩ともし、暮らすことになったら毎日楽しいだろうなぁ。

そんなこと...あるのかな...。
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