お前が好きだなんて俺はバカだな
とりあえず自立して歩いて家まで帰って来れたみたいだ。

やっぱり私ついていく必要あったのかな。

「じゃあ、今度こそ私帰りますけど。」

「え、お茶とか飲んでかない?」

「なんで東條さんが言うんですか。
ここ課長の家ですけど。」

「この家、君以外に入るの僕が初めてなんだよね、たぶん。」

「まあ、他人ではそうでしょうけど。」

あ...そういえば、プライベートを人に見せるの嫌なんだっけ。

まあ、でもそんなこと私には関係ない話だよな...。

と、思ってさっさと踵を返そうとしたら。

「ねえ。ちょっと寝かせるまで外で待っててくれる...?話があるんだ。」

小声でなぜかそう言ってくる。

「え、なんで...。」

バタン。

ちょ...ちょっと...。

また待たされるの...??
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