お前が好きだなんて俺はバカだな
家にお邪魔すると、また先輩がお茶をいれてくれる。

いい香り。

アップルティーかな...。

「あ、先輩電話鳴ってますよ。」

「イルマからだろ。」

「そうです。出ます?」

「ほっとけ。」

「えー。じゃ、私が出ますよ。」

「お好きにどうぞ。」

じゃ、お言葉に甘えて。

上手くいったって報告しよう。

「もしもし。」

「あ、よかった、美礼くんもう大丈夫だね?」

「はい。」

「じゃーね。おやすみー。」

...秒速で切れた。

「いたずら電話かな。」

「...そうかもしれませんね。」

「紅茶、どうぞ。」

「ありがとうございます。」
< 288 / 335 >

この作品をシェア

pagetop