お前が好きだなんて俺はバカだな
「とはいえ、何回か引き抜きの相談がきてるらしいよ?遠谷課長は優秀だからね。」

昼食時によっちゃんがそう言ってくる...。

「それ、ほんとなの?」

「らしいよ。」

そもそもあの人ギリギリ高卒扱いなはずなのに...。

「どうしよう、気が変わっちゃったら...。」

「ま、それはないと思うけど。なにせ1年足らずで課長にされてんだよ?これ以上無理な出世はまっぴらでしょ。」

「それに、総務に結野がいるしねー。」

「一緒にお仕事してなんぼでしょ。共同作業もスキンシップのうちってね。」

「仕事に私情を挟むのはよくないよ...?」

「うわ結野まじめw」

「そういや、明日あたり飲み会あってさ、珍しく総務の連中も何人か来るみたいだけど、結野と課長はどう?」

「さあ...。私にはちょっと話きてて迷い中だけど、どうなんだろう...?」

「情報共有してないの?」

「いつもここだと仕事の話ばっかりだから。」

「うわぁ、できる男女は仕事か。やっぱり私たちとは違うわ。」

その言い方はどうにかならないのだろうか...。
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