不良品(彼)お預かりします!
「お待たせしました。」

目の前に現れたのは、

「あれ、店員...さん??」

メガネやマスクは外し、服装が黒っぽい私服に変わっているが、出で立ちから先ほど私の受け付けをした店員だと分かった。

「貴女が、僕を注文してくださったお客様ですよね。
はじめまして。
涼夜春翔と申します。」

スマホの注文画面を見返してみると、同じ名前の文字が...。

「え、え...、
ええ!?!?」

引き渡しってそういう感じなの!?

「え、元からここでバイトしてるんじゃないんですか?」

「いえ、ここでは初めてです。」

「もしかして、バイトしながら私を待ってたんですか?」

「はい。」

私は、目の前にいる彼をしげしげと見つめた。

確かに、よく見ると、あの、プレビューの写真の人にそっくりだ。

スラっとしてて、見た目すごくイケメンなんだけど...。

普通の、人間だよね?

だとしたら、これってヤバイんじゃ。
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