答えのないもの(超短編)
そして高校2年の冬、
頭痛と関節痛で起き上がれなくなったのだ。
病院にも行きたくなかった私は
家で耐え続けた。
母の言葉に耳を傾けず寝続けた。
休みが続き高校も中退になった。
何故こんなになるまで悪い事をし続けたのか
『それはあまり耳にしない
病気に皆が理解しなかったからだ。』
病名を言って症状を伝えても
お腹痛くなるだけやろと言われ
体調壊すと仮病と言われ
バイトの面接では病気の人はいらないです
と言われ直接言われなくても
持病があると伝えた瞬間、
顔色を変える人もいた。
そんな残酷な世界に絶望していた。
まだ考えが子供だった私は
全て人のせいにして逃げ続けていた。
でも、それしか出来なかった。
この頃の私は何が病気や障害に優しい日本をだよ
そんなの嘘じゃないか
大人も子供もみんな冷たい言葉を
投げつけてくるじゃないかと思っていた。
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