カッコウ
その夜、家に着いてまもなく孝明からメールが届いた。
 
『お疲れ様。そろそろ着いたかな。』

孝明の人柄を思わせる控えめな文章。
 
『さっき家に着きました。佐山さんはもう家?』

みどりもすぐに返信する。
 
『ウチは近いからね(笑)色々話せて楽しかったよ。』
 
『私も。』
 
『また誘ってもいい?』
 
『はい。楽しみに待っています。』みどりも正直に返信をする。
 
『ありがとう。またメールするね。』
 
『おやすみなさい。』
 
久しぶりに素直な笑顔がこぼれた。

このまま孝明を好きになりたい。孝明ならみどりを日なたに連れ出してくれる。

茂樹のことも忘れられる、きっと。
 
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