カッコウ
紗江子と一緒に帰る電車の中で
「佐山君とみどり、いい感じだったよ。」と言う紗江子。
「そう?うまくいくかな。」みどりが聞く。
「みどり、大人っぽいから。佐山君の好みだと思うよ。」紗江子は楽天的だ。
「ギラギラしてないよね、佐山さん。」みどりの言葉に紗江子は頷く。
「だからみどりに合うと思うんだ。」と言って。
「そうかな。佐山さん、私に会って好みと違うって思ったかもしれない。」
気弱に言うみどりに紗江子は、
「みどりがその気になることが大事だからね。」と笑った。
確かに今まで、みどりは誰かと付き合う気にならなかった。
茂樹がいたから。誰にも知られずに茂樹と付き合っていることは快感だった。
紗江子に誘われて孝明と会う気になったことは、大きな変化だった。
純粋に茂樹を切りたいという気持ち。そして彼を作ることで茂樹を引き留めたいという気持ちでもあった。
まだみどりの心は揺れ動いていた。
「佐山君とみどり、いい感じだったよ。」と言う紗江子。
「そう?うまくいくかな。」みどりが聞く。
「みどり、大人っぽいから。佐山君の好みだと思うよ。」紗江子は楽天的だ。
「ギラギラしてないよね、佐山さん。」みどりの言葉に紗江子は頷く。
「だからみどりに合うと思うんだ。」と言って。
「そうかな。佐山さん、私に会って好みと違うって思ったかもしれない。」
気弱に言うみどりに紗江子は、
「みどりがその気になることが大事だからね。」と笑った。
確かに今まで、みどりは誰かと付き合う気にならなかった。
茂樹がいたから。誰にも知られずに茂樹と付き合っていることは快感だった。
紗江子に誘われて孝明と会う気になったことは、大きな変化だった。
純粋に茂樹を切りたいという気持ち。そして彼を作ることで茂樹を引き留めたいという気持ちでもあった。
まだみどりの心は揺れ動いていた。