カッコウ
みどりが進学した高校は、中堅レベルの県立高校。
そこで目立っている生徒は、みどりが求めるタイプではない。
髪の毛を派手に染めたり化粧をしたり。バイクの後ろに乗って男子と街を走るような子。
みどりは高校では普通に過ごす。
不良グループと思われることは嫌だから。それはみどりの望む“特別”ではない。
もっと正当な特別を手に入れたい。
そう思いながら何もできずに時間は過ぎていく。
ただ平凡で、気の良い友達との毎日。みどりの焦燥感は増していく。
高校2年生になるとみどりは、隣町のファーストフード店でアルバイトを始める。
土日と、放課後に一日程度の少ない時間だったけれど、みどりにとって新しい世界は新鮮だった。
みどりはそこで知り合った男子と付き合うようになる。
隣町の高校に通う一年先輩。背の高い優しい人だった。
バイト仲間に冷やかされることや、羨ましがられることが嬉しかった。
付き合ってすぐに、みどりは彼に体を許した。
未熟な体験は、好奇心でいっぱいだったみどりを失望させた。
マンガやドラマとは違う。歓びも快感もなかった。
学校の友達よりも一歩進んだだけ。でも、それで良かった。その頃のみどりは。
そこで目立っている生徒は、みどりが求めるタイプではない。
髪の毛を派手に染めたり化粧をしたり。バイクの後ろに乗って男子と街を走るような子。
みどりは高校では普通に過ごす。
不良グループと思われることは嫌だから。それはみどりの望む“特別”ではない。
もっと正当な特別を手に入れたい。
そう思いながら何もできずに時間は過ぎていく。
ただ平凡で、気の良い友達との毎日。みどりの焦燥感は増していく。
高校2年生になるとみどりは、隣町のファーストフード店でアルバイトを始める。
土日と、放課後に一日程度の少ない時間だったけれど、みどりにとって新しい世界は新鮮だった。
みどりはそこで知り合った男子と付き合うようになる。
隣町の高校に通う一年先輩。背の高い優しい人だった。
バイト仲間に冷やかされることや、羨ましがられることが嬉しかった。
付き合ってすぐに、みどりは彼に体を許した。
未熟な体験は、好奇心でいっぱいだったみどりを失望させた。
マンガやドラマとは違う。歓びも快感もなかった。
学校の友達よりも一歩進んだだけ。でも、それで良かった。その頃のみどりは。