カッコウ
みどりは孝明に合せて、土日はアルバイトのシフトを外した。

二人で過ごす週末は穏やかに優しくて、みどりを甘く癒してくれる。
 

街を歩いて食事をして。その後は、孝明のアパートで寄り添って過ごす。

映画を観たり音楽を聴いたり。そして、いつの間にか熱く愛し合う。

そんな時間に孝明もみどりも満足していた。
みどりが長い間、拒んでいた平凡な時間。

それはとても温かくて。みどりは寛いで、優しく輝いていく。

孝明がみどりを大切に思ってくれるから。

みんなの特別じゃなくても、誰かの一番でいい。
 


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