カッコウ
大翔の足は捻挫で。
全治一週間という軽いものだった。
ただ痛み止めを処方する為に採血をして検査を受ける。
「先生、ついでに血液型も調べてもらえますか。この春から小学生なので。」
怪我が軽くて安心した孝明が言う。
みどりは、はっとして医師を見る。
“どうか断って。ここではできない”と言って。
「いいですよ。では、検査の結果が出るまで外でお待ち下さい。」
みどりの願いは届かずに、医師は快諾する。
大翔を抱く孝明と一緒に診察室を出るみどりは、すべてが終わったと思った。
全治一週間という軽いものだった。
ただ痛み止めを処方する為に採血をして検査を受ける。
「先生、ついでに血液型も調べてもらえますか。この春から小学生なので。」
怪我が軽くて安心した孝明が言う。
みどりは、はっとして医師を見る。
“どうか断って。ここではできない”と言って。
「いいですよ。では、検査の結果が出るまで外でお待ち下さい。」
みどりの願いは届かずに、医師は快諾する。
大翔を抱く孝明と一緒に診察室を出るみどりは、すべてが終わったと思った。